作り始めの蜂の巣を壊さずに放置すると、時間とともに巣は大きくなり、蜂の数も増えていきます。最初は数匹だった蜂も、数週間後には数十匹、数百匹に増殖し、巣もバスケットボール大、あるいはそれ以上に大きくなることもあります。蜂の数が増えるにつれて、攻撃性も高まり、刺される危険性が非常に高くなります。また、放置された蜂の巣は、建物の劣化を早める原因にもなります。蜂の巣は、木材や壁などに作られることが多く、巣の重みや、蜂が出入りする際の振動によって、建物に負担がかかります。さらに、放置された蜂の巣は、他の害虫を呼び寄せる可能性もあります。ハチミツや幼虫など、他の害虫の餌となるものが含まれているためです。これらのリスクを避けるためにも、作り始めの蜂の巣を見つけたら、早めに対処することが重要です。蜂の種類によって、作り始めの巣の特徴は異なります。アシナガバチの巣は、初期段階では、とっくりを逆さにしたような形をしており、大きさは数cmから10cm程度です。比較的おとなしい性格ですが、巣に近づくと攻撃してくることがあります。コガタスズメバチの巣も、初期段階では、とっくりを逆さにしたような形をしていますが、アシナガバチの巣よりも、やや丸みを帯びています。スズメバチの中では比較的おとなしいですが、巣に近づくと攻撃してくることがあります。これらの巣を自分で壊す場合は、必ず日没後、蜂の活動が低下してから、防護服などを着用し、蜂専用の殺虫スプレーを使用して行います。一方、キイロスズメバチやオオスズメバチなどの巣は、初期段階でも、ボール状の形をしており、他の種類の蜂の巣とは明らかに異なります。これらのスズメバチは、非常に攻撃的で、巣に近づくだけで攻撃してくることがあります。絶対に自分で壊そうとせず、速やかに専門業者に駆除を依頼しましょう。