蜂の巣の種類を見分けるには、いくつかのポイントがあります。まず、巣の形です。スズメバチの巣は、種類によって形が異なります。オオスズメバチの巣は、外から見えにくい場所に作られ、表面は貝殻を重ねたような模様です。キイロスズメバチの巣は、初期はとっくり型、大きくなるとボール状になり、波模様があります。コガタスズメバチの巣は、とっくり型で、キイロスズメバチの巣よりも小型です。アシナガバチの巣は、とっくりを逆さにしたような形をしています。ミツバチの巣は、板状の巣板が複数枚組み合わさった構造をしています。次に、巣の作られる場所です。オオスズメバチの巣は、土の中や木の根元など、閉鎖的な空間に作られます。キイロスズメバチの巣は、軒下や木の枝など、開放的な場所に作られることが多いですが、屋根裏などにも作られます。コガタスズメバチの巣は、庭木や生け垣など、比較的低い場所に作られます。アシナガバチの巣は、軒下や木の枝などに作られます。ミツバチの巣は、樹洞や屋根裏など、閉鎖的な空間に作られます。これらのポイントを総合的に判断することで、蜂の巣の種類をある程度見分けることができます。蜂の種類によって、巣作りを始める時期は異なります。スズメバチは、4月頃から女王蜂が単独で巣作りを始め、夏にかけて働き蜂の数が増え、巣が大きくなっていきます。アシナガバチも、スズメバチとほぼ同じ時期に巣作りを始めますが、スズメバチほど巣は大きくなりません。ミツバチは、春から秋にかけて巣作りを行いますが、分蜂と呼ばれる群れの分裂によって新しい巣が作られることが多いです。蜂の巣作りが最も活発になるのは、夏場です。この時期は、働き蜂の数も増え、巣も急激に大きくなるため、特に注意が必要です。また、秋になると、新女王蜂とオス蜂が羽化し、巣は繁殖の準備に入ります。この時期になると、巣の成長は止まりますが、蜂の攻撃性は高まる傾向にあります。